何が原因で起こりますか?
細胞の変化や数の調整に重要な役割を持つ遺伝子の変化が原因と考えられています1)。
神経線維腫症1型は、NF1遺伝子の変化が原因と考えられています。遺伝子とは、親から子に伝えられる体の設計図のようなものです。NF1遺伝子はニューロフィブロミンというたんぱく質を作るための設計図です。
ニューロフィブロミンの機能は大きく分けて2つあります。
1つ目は、皮膚の色素を作る細胞や神経、顔の骨など、体のさまざまな部位がきちんと作られるように細胞の変化を調整することです2,3)。
図1 細胞の変化にNF1遺伝子が関わっている体の部位

図2 神経線維腫症1型の人の細胞変化の例
2つ目は、細胞の数が増えすぎないよう適切な量に調整することです。
図3 神経線維腫症1型の人の細胞増殖の例
NF1遺伝子にある種の変化が起こると、正常なニューロフィブロミンが作られなくなります。結果として、細胞の変化や数の調整がうまくできなくなり、体にさまざまな症状が生じます。
- 神経線維腫症1型診療ガイドライン改定委員会(編). 日皮会誌 128(1): 17-34, 2018
- Shyamala K. et al.: J Oral Maxillofac Pathol 19(2): 221-229, 2015
- Gitler AD. et al.: Nat Genet 33(1): 75-79, 2003
総合監修
福岡大学医学部 皮膚科学教室 教授
今福 信一 先生
1991年3月九州大学医学部を卒業。九州大学医学部附属病院 皮膚科学教室医員、メリーランド大学医学部 ウイルス学研究員、国家公務員共済新小倉病院 皮膚科医長、九州大学医学部 皮膚科教室助手、広島赤十字・原爆病院 皮膚科・診療部長、九州大学医学部 皮膚科教室助手・病棟医長、北九州市立医療センター 皮膚科・主任部長を経て、2007年4月福岡大学医学部 皮膚科学教室講師、2009年4月同大学 准教授、2014年4月同大学 教授、現在に至る。