基本的な治療方針

現時点(2025年3月)では、神経線維腫症1型そのものを治す方法はありません。そのため、あらわれた症状や患者さんの状態にあわせて対応していくことが基本となります1)

皮膚の症状があれば皮膚科や形成外科*1など、骨の異常があれば整形外科*2など、子どもの患者さんであれば小児科など、それぞれの専門の医師に診ていただき、対処していきます(関わる診療科は、患者さんの状態や地域の診療体制により異なります)。

また、症状が軽症であれば、治療を行わずに様子をみることもあります。

なお、成長に伴って他の症状があらわれる可能性があるため、定期的な診察を受けることが推奨されています1)

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  1. 形成外科とは、体の表面の問題(やけどやケガによる傷跡や、生まれながらの変形など)を治療する診療科です。
  2. 整形外科とは、姿勢を保つ、体を動かすことに関わる器官(骨や筋肉など)の問題の予防や治療を行う診療科です。

症状に対する治療法の例

皮膚の神経線維腫(皮膚の表面にできる直径1~2㎝程度のできもの)1,2)
  • 手術による切除
  • レーザーによる切除
  • トレパンという器具を使った切除
叢状神経線維腫(そうじょうしんけいせんいしゅ、皮膚の表面や内部にできる腫瘍)2)
  • 手術による切除
  • 内服薬
背骨の変形3)
  • 装具による悪化予防
  • 手術
  • ※記載はあくまで例です。また、記載のない症状に治療法がないわけではありません。

ご自身にあった治療や最新の治療については、ぜひ医師にご確認ください。

  1. 神経線維腫症1型診療ガイドライン改定委員会(編). 日皮会誌 128(1): 17-34, 2018
  2. Yoshida Y. Keio J Med 74(1): 37-41, 2025[COI:著者はアレクシオンファーマ合同会社からの謝礼金を受領している]
  3. 船﨑 裕記. 小児外科 51(12): 1202-1206, 2019

総合監修 
福岡大学医学部 皮膚科学教室 教授 
今福 信一 先生

1991年3月九州大学医学部を卒業。九州大学医学部附属病院 皮膚科学教室医員、メリーランド大学医学部 ウイルス学研究員、国家公務員共済新小倉病院 皮膚科医長、九州大学医学部 皮膚科教室助手、広島赤十字・原爆病院 皮膚科・診療部長、九州大学医学部 皮膚科教室助手・病棟医長、北九州市立医療センター 皮膚科・主任部長を経て、2007年4月福岡大学医学部 皮膚科学教室講師、2009年4月同大学 准教授、2014年4月同大学 教授、現在に至る。