考えるのは自分、決めるのも自分

小学校、中学校、高校と学校生活を送る中で、NF1との向き合い方や考え方が変わったタイミングはあったのでしょうか。 美咲さんにたずねると「他校との交流会」という答えが返ってきました。


「小学5年生のときの他校との交流会で、宿泊先のお風呂をどうするか、考えたことがあります。みんなと入るか別々に入るか。
母に相談すると『あなたが決めなさい』と。学校の先生にも相談したら『隠す必要はないでしょう?それがあなたなんだから』と言ってくださって。先生の言葉にも押されて、一緒に入ることを選択しました。周りがどうかではなく、自分のことは自分で考えて、決めていかなきゃいけないんだって、このときから意識するようになりました」


この言葉に、麻衣さんも大きくうなずきました。「病気をなくすことはできません。治療のことは、先生におまかせしています。親として私にできるのは、美咲がこの先、生きていくために必要なことを伝えること。自分の足で立ち、歩んでいけるように……。そう思いながら接してきました」。

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BIOGRAPHY & Words
おなかに、うっすらとしたあざ「なんだろう?」 「どうしてできないの?」衝突してしまうことも 「病人扱いされたくない」同級生以外には病気を伏せていた 初めて感じた、勉強のおもしろさ「普通が、すごいこと」 考えるのは自分、決めるのも自分 資格を取得し、歯科医院に勤務でも、状況が変わって…… 自分の経験を活かせる、人の助けになる仕事がしたい