岡本さんご一家では、二人の子どもが成人後にNF1の診断を受けました。より早い時期に診断を受け、子どもたちに伝えるという選択肢もあったかもしれませんが、それぞれ今、どのように考えているのでしょうか。母・真由美さんは言います。
「診断・告知の時期は、症状の程度や家庭環境、子どもの性格によって変わる問題だと思います。私たちの場合、カフェ・オ・レ斑や神経線維腫はあったものの、服を着ていれば周囲から病気に気づかれることはない状態でした。夫と『もう少し様子を見よう』と話しているうちに時間がたっていた、というのが正直なところです。正解はありませんが、病気を受け入れられる年齢になってから診断を受け、告知することになったのはよかったのでないかと思っています」
長女・茜さんは「ちょうどよいタイミングだったと思います。あまり早くに知っていたらショックだけが大きくて、『自分は他の人と違う』、『普通には生きられない』と思い込んでしまったかもしれません」と、納得している様子です。
対して長男・亮さんは、少し違う受け止め方をしているようです。
「中学生にもなれば病気のことを理解できるようになっていると思いますので、そのくらいの時期に診断を受けていてもよかったかなと思います」
自身が大学卒業後に診断を受けたことは受け入れている一方で、もう少し早く知らされていれば人生の別の選択肢があったかもしれない、という思いもあるようです。