病院を探す 症状チェックリスト

前向きに、幸せに生きてほしい

真由美さんは今でも、確定診断のときに聞いた「誰のせいでもない」という言葉を、ことあるごとに思い出します。


「私は出産後に確定診断を受け、親にも病気のことを話しましたが、『私たちには関係ない』と理解してもらえず、関係が悪化した時期もありました。でも、誰を責めても仕方がありません。前向きに生きていけるかどうかは、自分自身の問題ですから。二人の子にも、このことを伝えたいです。前向きに、幸せに生きてほしい。私の一番の願いです」
真由美さんの願いは、二人に届いているようです。茜さんは現在、働きながら好きなアイドルの「推し活」を楽しみ、穏やかに暮らしています。
亮さんの仕事はシフト制で、平日が休みになることも多いと言います。
「映画館とか、休日は混む場所でも平日はゆったり過ごせていいですね。あとはカラオケに行ったり、カフェに行ったり。ぜんぜん特別じゃない、普通の生活をしています」


普通の生活――。幸せはそこにあるんだよと言わんばかりに、真由美さんはやさしく微笑んでいました。

Vol.3 トップ BIOGRAPHY & Words 顔に広がるあざに悩んだ、小学生の頃 病院から足が遠のいた、苦い経験 独自に調べて深めた知識 もし、いじめられることがあったら…… 自身の経験に基づく助言を送る 「心配はありません」 担任の先生の言葉がありがたかった 「やっとたどり着いた」確定診断 病気と向き合いながら救急救命士として働く 信頼できる医師のもと 「安心して手術に臨むことができた」 診断・告知のタイミングに正解はない 前向きに、幸せに生きてほしい